診断はアルゴリズム(図2)と診断基準(表1)を参考にして行う。診断基準には組織診断と臨床診断に分かれるが、極力組織診断を行うことが求められる。
また、肉芽腫を形成する疾患は多岐にわたるため、除外診断を丁寧に行うことが繰り返し強調されている。
2015年の診断基準には、2006年基準にはなかった、可溶性IL-2R、FDG-PETが新たに取り入れられている。
≪診断アルゴリズム≫
≪診断基準≫
【組織診断群】
【臨床診断群】
〈特徴的検査所見 〉
【付記】
【除外規定】
臓器 | 症状 | 検査異常 |
全身症状 | 発熱、倦怠感 | |
呼吸器症状 | 咳、息切れ、喘鳴、呼吸困難 |
|
眼症状 | 飛蚊症、霧視、視力障害 |
|
→眼サルコイドーシス |
||
皮膚症状 | 丘疹、結節、環状皮疹、皮下結節 | |
→皮膚サルコイドーシス | ||
心症状 | めまい、失神、動悸、心不全 |
|
→心サルコイドーシス | ||
神経症状 | 末梢神経障害、脳神経症状、痙攣、尿崩症、頭痛 |
|
→神経サルコイドーシス | ||
筋症状 | 筋力低下、筋痛、腫瘤 |
|
腎症状 | 腎不全、尿管結石 |
|
消化器症状 | 黄疸、胃腸症状 |
内視鏡:潰瘍、粘膜肥厚、粘膜隆起 |
造血器症状 | 脾機能亢進、脾腫 |
|
リンパ節 | 表在/腹腔内/縦隔リンパ節腫脹 |
|
骨、関節症状 | 腫瘤、関節痛、骨折 |
X線検査:骨梁減少、嚢胞状骨透亮像、関節破壊変形 |