最も重要なのは経過である
《Crの逆数プロット》日本腎臓学会、日本高血圧学会のCKD診療ガイドより
以下の病歴や身体所見を参考にして鑑別診断を進める
●病歴
①既往歴
②家族歴:多発性嚢胞腎、Alport症候群、Fabry病、IgA腎症
③生活歴:喫煙、アルコール多飲、サプリメント摂取歴
④服薬歴:ACE-I/ARB、NSAIDs、漢方薬
●身体所見
●検査所見
・BUN、Cr、尿蛋白、血尿
蛋白尿のみ |
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蛋白尿/血尿 |
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尿異常に乏しく BUN/Cr上昇 |
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抗核抗体/抗ds-DNA抗体/抗Sm抗体/抗RNP抗体 | ループス腎炎 |
抗SS-A抗体/抗SS-B抗体 | シェーグレン症候群による尿細管間質性腎炎 |
抗Scl-70抗体/抗セントロメア抗体、抗RNAポリメラーゼⅢ抗体 | 強皮症腎 |
抗カルジオリピン抗体/ループスアンチコアグラント | 抗リン脂質抗体症候群 |
MPO-ANCA/RP3-ANCA | ANCA関連血管炎、感染性心内膜炎 |
抗GBM抗体 | Goodpasture症候群、抗GBM腎炎 |
クリオグロブロン | クリオグロブリン血管炎 |
TPHA/RPR | 梅毒による膜性腎症 |
HIV抗体 | HIV腎症 |
HBs抗原 | 膜性腎症が多いが血管炎もある |
HCV抗体 | 膜性増殖性糸球体腎炎、クリオグロブリン血管炎、時に膜性腎症 |
ASO | 溶連菌感染後糸球体腎炎 |
α‐ガラクトシダーゼA活性 | Fabry病 |
血清/尿蛋白免疫電気泳動 | パラプロテイン血症による腎障害 |
C3/C4/CH50 | ループス腎炎、溶連菌感染後糸球体腎炎、クリオグロブリン血症 |
IgM/IgA/IgG/IgG4 | 骨髄腫、IgA腎症、IgG4関連腎症 |
①腎生検の適応
②腎生検の禁忌